マラソン大会で使うトランシーバー

最近のスポーツはデータ第一主義。

選手を頂点にして、その選手をどうやって支えていくのかピラミッド型の組織がきちんとできています。

従来欧米のプロスポーツがそんな感じでしたが、最近は日本のスポーツもデータ分析や目標管理などがしっかりしてきました。

長らく低迷していた陸上の長距離、もしかしたらデータ分析により復権するかもしれません。

陸上競技において、トラック競技はトラックという限られた範囲にあるからデータや選手への指導も比較的簡単ですが、マラソンや駅伝などトラック外で行われる競技は、データの収集や選手へのフィードバック等の連絡手段をいろいろと考える必要があります。

 

駅伝は距離が長いからチーム感の連絡が取りづらい

 

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特に駅伝はチームで戦うスポーツですから、素早く広範囲に監督の指示を届けなければならず、伝達手段はとても重要になります。

駅伝は、自チームの選手の体調はもとよりその日の気候、気温や天気、天気によっては路面コンディションの把握はもとより、相手選手のタイムにより戦術を変更する必要があるなど、時間により刻々と変わる状況を元に戦術を変更していかなければなりません。

しかし駅伝の距離は、例えば片道100Kmを超える長距離になります。

箱根駅伝の前哨戦である出雲駅伝でも、距離は45Kmにもなります。

この距離を普通のトランシーバーではカバーできません。

警察や消防の無線は山の上などに中継局があるので、100Kmくらいの距離でも問題なく交信できます。

マスコミは通信距離を伸ばすためにヘリコプターなどを飛ばして電波を中継したり、駅伝コースに電波の中継所を置いて 100Kmにもなる長距離をカバーしています。

しかし、出場チームは大学です。そんなにトランシーバーにお金をかけられません。

もしかけられたとしても、これぐらいの長距離で交信できるトランシーバーは総務省の免許が必要になり、単に駅伝で使うだけでは総務省の免許を得ることは難しいでしょう。

携帯電話は日本全国どことも通話できる

こういった長距離で情報を共有するため、従来は携帯電話を活用してきました。

携帯電話が普及してからは、長距離であってもなんとか情報が共有できるようになりました。

しかし携帯電話は、一対一の通話しかできませんから、チームでの活動が基本の駅伝においては、チーム員隅々まで情報を行き渡らせることは困難でした。

タスキを渡す直前にコーチが監督からの指示を伝えることができれば、刻々と変わる戦況を監督にいち早く届けることができれば、チームの成績が大きく変わるかもしれません。

IP無線という新しいトランシーバー

ここ数年IP無線というトランシーバーが登場するようになりました。

このIP無線、携帯電話の電波を利用したトランシーバーなんです。

従来のトランシーバーは、トランシーバー同士で電波のやり取りをしていましたが、IP無線は携帯電話の基地局を中継して目指すトランシーバーと電波のやり取りをします。

警察や消防の無線と同じようなシステムなので、従来交信ができなかった遠距離と交信できるようになったトランシーバーです。

コンパクトだけど日本全国と交信できる

原理的には、日本国内どこでも携帯電話の電波があるところだったらどことでも交信できるトランシーバーです。

大学にあるチームの本部と、選手の後ろを車で走っている監督とがトランシーバーで交信ができますし、監督と各中継所にいるコーチと話ができます。

まさに、駅伝チームにとっては待ち望んでいたトランシーバーと言えます。

2019年の箱根駅伝では、このIP無線を使っているチームを何チームか見かけました。

IP無線は携帯電話の電波を使っているので、原則として他人は通信内容は聞けないのでどんな通話をしているのかわかりませんが、いろいろな戦術や選手の状況などを通話しているのは間違いありません。

こんな便利なIP無線トランシーバー、一番嬉しいのはトランシーバーを使うために特別な資格とか免許は必要ないのです。

設定すれば、誰でも自由に全国どことでも交信できるようになるのです。

しかも誰にも聞かれないので、大事な戦術が相手チームに漏れる心配もないので安心してトランシーバーを使えます。

毎月の使用量が必要なトランシーバー

IP無線トランシーバーは、携帯電話の電波を使っているので、携帯電話と同じように基本使用量がかかってしまうのが残念なところです。

また、携帯電話の電波はどこでも安定して使えるとは限らないので、あなたが使う環境で試してみる必要があります。

幸いIP無線はレンタルで使用ができるので、まずはレンタルで使用してみて試してみるのが良いでしょう。