様々な無線のデジタル化という流れ

30年くらい前は警察の無線なんかも聞く気とができましたが、いろいろな大きな事件があり、聞くことができなくなりました。
最近まで消防の無線は聞くことができましたが、こちらも最近聞くことができなくなりました。
これは、今までアナログだった無線方式を、デジタル化したことによります。
デジタル化により、簡単に高度な暗号を通話に使用することができるようになり、部外者には全く聞くことができなくなったのです。
従来のアナログ方式は、比較的簡単な設備で関係者以外でも聞くことができました。

進む無線のデジタル化


警察無線はどちらかというと、犯罪者に情報が漏れると困るという観点からデジタル化となりました。
でも、時代は大きく変わり今はスマホで誰もが世界中と通信できる時代です。
時代とともに技術が進歩し、業務用に使っている無線機にもデジタル化の波が押し寄せてきました。
消防無線もすでにデジタル化しましたし、官公庁の無線や民間業者で業務に使用している無線機も、どんどんデジタル化されています。

なんでデジタル化されるの

デジタル化される理由は、いろいろとあります。

電波の有効活用ができる

アナログの無線と違って音声を簡単に圧縮することができるデジタル無線は、限りない資源である電波を有効に活用することができます。

データを送信が簡単にできる

音声と一緒に様々なデータを送れるようになります。例えば音声と一緒にGPSデータを送信すれば「お前今どこだ」っていう通話をしなくて済みます。
これを使えば、例えばタクシーなどは、タクシーの現在位置を簡単に知ることができるので、より効率的に配車をすることができます。
またこれにより監督官庁が、免許を受けていないなどの違法な無線局を管理しやすくなるというメリットもあります。

部外者に聞かれにくくなる

警察無線のところでも触れたように、コンピュータと同じ暗号化方式を使えるようになるので、比較的簡単に高度な暗号を使うことができます。
レジャー用でもデジタル無線では暗号化が当たり前になっています。

デジタル化による無線特有のデメリットも

サービスエリアがアナログと比べて狭くなる

デジタル化されると、アナログより実はサービスエリアが狭くなったりします。
アナログの時より設備の規模を大きくしないと、アナログと同じ範囲で通信できなません。

音声が遅れる

無線をデジタル化すると、アナログをデジタルに変換する時間が必要となり、いわゆるタイムラグが発生します。
したがって、その一瞬で生死が分かれる飛行機の無線には不向きです。
例えば、ニアミスなどを回避するための連絡とか、軍事では、敵戦闘機が背後に来たとか。そうった通信は、ほんの一瞬遅れても命取りになります。

無線機が高価になる

無線機の中身は、無線機というよりコンピュータに近いものとなっていることから、製造・メンテナンスが難しく、後進国を中心に導入が難しいことから、世界各国を回ることになる船舶の無線にも不向きです。
このように、デジタル化は必ずしも良いことばかりじゃないのに、日本で無線がどんどんデジタル化されるのはなぜでしょうか。

そもそも業務用の無線を聞いて面白いの?

そもそもの、根本的な問題です。
自分と関係のない仕事の通信を聞いて何が楽しいのか、ということです。

聞くだけじゃあんまり楽しくない

30年前は、警察の無線は簡単に聞くことができました。
事件が発生するとそれなりに緊迫感があってスリルはありましたが、事件なんてそんなに頻繁に起きるわけではありません。
日常的には、駐車の苦情とか騒音の苦情とか、苦情処理ばっかりで、正直飽きてしまいます。
警視庁のように大都会が守備範囲ですと、皇室とか要人の警護が日常茶飯事にありますが、それもだんだんマンネリ化してきます。
地方は何にもないから、すぐにマンネリ化します。
つまり、警察無線であってもきていても実はあんまり楽しくありません。

イベントの裏側を知ることができると楽しいかも

イベントなどでは、会場整理やイベント進行管理のためたくさんの業務無線が使われており、無線を聞くことで裏方の仕事ぶりを垣間見ることができます。
実際のところ、イベントに参加しているときは裏方の仕事を知ってもしょうがないし帰って興ざめなので、その場で無線を聞く意義は、航空自衛隊の航空祭ぐらいでしょう。

無線交信を録音して、イベント後に、あたかもドキュメンタリー番組を見るような感じでイベントを多角的に振り返ると結構面白いです。

有事に備えてデータを蓄えておく


最近は、北朝鮮情勢がきな臭くなっています。
有事をそうてして、どういった業務がどういった無線を使っているのかを調べておくと、有事の時に有益かもしれません。
ただ、最近のデジタル化された無線は、アマチュア無線家が実態に迫るにはかなりハードルが高いです。

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