無線マニア失格な自分

無線受信マニア

マニアってのは、知らない人からみるとなんだか訳のわからないルールを持ってたりするものです。
自分はアマチュア無線家なんですが、無線でも、特に飛行機とか船舶とか鉄道などの、割とポピュラーな業務無線はもちろん、イベントの無線なんかもよく聞いています。
まあ、無線受信マニアというところでしょうか。
飛行機や船舶の無線なんてのは、通信内容のほとんどが英語で行われているので、なんか異国情緒満載だし、旅行に行っている気分になったりして、聞き流しているだけで楽しいです。
イベントの無線は、イベントの運営の詳細を無線で流しているんで、そのイベントのことがよりわかりますし、写真撮影のタイミングなんかも知ることができたりします。

無線を聞いて知った情報を漏らさない(法律と掟と)

法律

マニアの掟として、無線を聞いて知ってしまった情報は漏らさない、ということがあります。
無線で聞いてしまった情報を漏らさないというのは、電波法という法律にも定められているのですが、法律の趣旨は、無線を聞いて知った情報を漏らしてはいけないということ。
だから、その情報が、無線を聞いた知ったということが関連づけられなければ、かなりの情報も公にしても構わない、というのが現在の法律の一般的な解釈です。

マニアとしての掟

無線マニアは、無線通信を聞くことを純粋に楽しんでいるので、その無線通信が聞けなくなってしまったら意味がありません。
だから、無線通信の当事者に「聞かれている」と意識させてしまうと、無線を受信する楽しみがなくなってしまう可能性もあるので、無線受信マニアは、どんな小さな情報であっても自分からは漏らさないようにしています。

大きなイベントでは、簡易無線という無線機が使われている

イベントプロモーターや警備会社が入っていたり、定期的に行われていたりするイベントでは、イベント運営を円滑に行うために、「簡易無線」という規格の無線機が使われていることが多くなっています。
今までは、アナログ方式の無線機が使われていましたが、総務省の指導により、アナログ方式は2022年までにはデジタル方式に移行することになっています。
また、最近は、登録するだけで使用することができる、より安価なデジタル簡易無線も登場しています。
イベントでの無線機使用は、増えつつある傾向です。

デジタル簡易無線免許局

デジタル式の簡易無線は、登録するだけで使える登録局と、免許申請が必要な免許局がありますが、免許局はチャンネル数が多いので、より大きなイベント向けといえます。

  • デジタル簡易無線免許局
  • チャンネル数は60チャンネル
  • 交信相手は同じ団体のみ
  • 団体ごとに任意のコードが設定され、他の団体とは交信できず、通話も聞くことができない。

免許局の導入は代理店に任せることが多い

イベント運営の団体は、決して無線に関しての専門家ではありませんから、おそらく無線機の購入は代理店に任せているはず。
そして、無線機の設定は、導入した代理店が設定したそのままで使うことが多いようです。
そして、代理店は複数の団体が同じ場所でデジタル簡易無線を使用することなんて全く想定していませんから、デフォルトの使用チャンネルの設定は1チャンネルとなっているケースが多いようです。

多くの団体が1チャンネルを使用している現状

実際、自宅でデジタル簡易無線を受信すると、1チャンネルを使用している団体が圧倒的に多いです。
複数の団体が関わる大きなイベントだと、一つのチャンネルで複数の団体が無線を使っていることになり、とても混雑することになります。
無線機の仕様により、違う団体が電波を出している電波を聞くことができないので、同じイベントの別の団体が同じチャンネルを使っていることなんて全く分かりません。

電波の潰し合い

すぐ隣で別の団体の人が電波を出していてもわかりません。
誰かが電波を出している時に自分も電波を出してしまって、電波のつぶし合いになり、結局、必要な人と交信できない、なんて状況になります。
しかも、当事者は、電波の潰し合いが起きているなんて自体が全くわからない仕組みなのです。

すべての状況がわかるのは無線受信マニアだけ

その状況は、すべての団体の電波を受信できるような設備を持っていないとわかりません。
つまり無線受信マニアしか把握することができません。
とあるイベント運営の無線通信からは、近距離にも関わらず無線更新が成立せず苦労している様子が、頻繁に聞こえてきます。
代理店からは、「デジタル通信にしたら無線通信ができる範囲が狭くなります」なんて言われているんでしょうか。
みなさん、近くで同じチャンネルを使っている他の団体がいるなんてこと、全く疑っていないようです。

あるイベントの主催者に電波の潰し合いが発生していることを話してしまった

あるイベント主催団体の知人に、実際に主催しているイベントでかなりひどい混信が発生していることを話をしてしまったのです。
1チャンネルは混信が激しくて、実際あなた達は無線交信に苦労しているようだから、チャンネルを変更したほうがいいよと。
その団体は、最近デジタル簡易無線に変更したばかり。
「デジタルにすると無線通信による情報が漏れにくくなりますよ」なんて代理店から言われているかもしれません。
だから、デジタルに変更しても聞いているよ、なんてことにつながるような話にはしたくなかった。
でも、あまりにもひどい混信で、無線通信にかなり困っているような発言が何回もあるので、ちょっと可哀想になったしまったのです。
もちろん、どの団体と混信しているとかなどの、法律違反な内容は伝えていませんけどね。

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