都電荒川線にIP無線が導入されることになったようです。
通信範囲が広大になる輸送関係業務は、手軽に確実に通信できる範囲を広くすることができるIP無線がおおススメですが、従来は独自の無線システムを導入するような規模の鉄道もIP無線を導入するようになったなんて、時代の変化を感じます。
東京都交通局の広報資料によると、国内の路面電車でのIP無線の導入は初めてだとのことです。
「都電荒川線にIP無線を導入」(March 30, 2019 at 12:10AM) https://t.co/MH7LpL4pcg
— Railway News (@7109ra) 2019年3月29日
長崎県県営バスもIP無線だった
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先日所用で長崎にお邪魔しましたが、長崎県営バスも連絡用のトランシーバーにIP無線を使用していました。
停留所の係員だけでなく、バスに搭載されているトランシーバーもIP無線でした。
長崎県内をサービスエリアとする長崎バス
長崎県営バスは、長崎県内で長崎空港から長崎や諫早、雲仙などにシャトルバスを運行していて、営業エリアはとても広大です。
全ての運行しているバスと確実に連絡を取るためにはIP無線は必需品でしょう。
長崎県営バスは、広大な営業エリアと数多いバスの本数にも関わらず通話の量はあまり多く無いようです。
だからこそ全バスや従業員に同じIP無線トランシーバーを持たせても混乱しているようには見えませんでした。
トランシーバーの種類の選択は通話量に注意
一つのチャンネルには適正な通話量があります。
広い範囲で使用できるIP無線トランシーバーだからこそ、きちんと適正な通話量になるようにしたいものです。
昔の宅配便の無線は大混乱
昔、MCA無線という無線システムがありました。
高台に設置した沢山の通話チャンネルを多くの人とシェアして使うという、原理は今の携帯電話と同じようなシステムです。
ただしアナログ方式だったため使えるチャンネルが少なく、チャンネル数の割にはとても多くの使用者がいました。
特に携帯電話が普及する前はクロネコヤマトなどの宅配事業者が再配達などの連絡用にも使っていて、ピーク時にはひっきりなしに通話がありました。
システム側では、使用者が多すぎて使えないという事態を解決するため、通話予約などの方法を導入し、チャンネルが使用できる状態になったことを通知する機能までありました。
こんな状況になると、重要な通信を聞き逃すことが多くなり、結果としてクロネコヤマトを皮切りに、宅配業者はどんどんと連絡手段を携帯電話に変更していきまして。
デジタルの時代になりアナログ無線では役不足ということになり、総務省がアナログ業務無線のデジタルへの移行を勧めていたこともありますが、結果MCA無線はほぼ廃止状態です。
警察や消防の無線は複数のシステムがある
非常時に通話料が多くなると致命的な問題になる警察や消防の無線は、用途ごとに複数の通信システムを用意しているケースが多くあります。
トランシーバーを業務で使うときはレンタルから
トランシーバーを業務に使おうと思った場合、まずはレンタルで試して使ってみると良いでしょう。
できれば数日ではなく、1ヶ月程度使ってみて、利用者の評判とか適正な通話量かどうかなどを詳細にチェックします。
トランシーバーは、一旦購入してしまうとなかなか利用を打ち切ることができないと思ってください。
まずはレンタルで使ってみて、入念にチェックしてみましょう。