ICOMからIP無線とデジタル簡易無線のハイブリットなトランシーバー発売!

あれば便利だと思っているものがなかなか登場しないのが世の常のような気がしていたけど、最近は意外とあっさり登場したりして、便利な世の中になったなあと思うことが多くあります。

業務用トランシーバーで、おそらく現時点で考えられる最強のトランシーバーの発売がメーカーから発表されたので、ご案内します。

業務用トランシーバーとして最強のハイブリット

最強の業務用トランシーバーはIP無線という、携帯電話のネットワークを利用したトランシーバーですが、それでも山奥や海上など、携帯電話の電波が届かないところはまだまだ多くあります。

また、どことでも安定した通信できてしまうIP無線は、ローカルな話題なときは、ちょっと無駄なような気がします。

デジタル簡易無線は数キロの距離ならどんなときでも通信可能

そんな時のために、携帯電話のネットワークに依存せず、数kmの範囲での通信となるデジタル簡易無線は、とても便利な存在です。

デジタル簡易無線なら、全国の人にローカルな話題を提供して時間が無駄にならないし、停電時でも数キロの範囲ならいつでも通信できます。

また、既存のデジタル簡易無線のトランシーバーとも、通信することができ、ローカルエリアでよりフットワークの軽いコミュニケーションができます。

ハイブリットなトランシーバーあるといいのに

IP無線とデジタル簡易無線を組み合わせれば、山奥や海上、停電時で携帯電話のネットワークが機能していないときでも近場の通信に使える、そんなトランシーバーがあればいいのにと思っていました。

IP無線とデジタル簡易無線のハイブリットなトランシーバー登場!

とうとう出ました、ICOMから、IP無線とデジタル簡易無線が一つになった、ハイブリットなトランシーバーが。

IP-700の特徴

IP-700は、IP無線とデジタル簡易無線が一つになった、ハイブリットなトランシーバーで、以下のような特徴を有します。

  • IPトランシーバーとデジタル簡易無線機(登録局/免許局)が一台になった業界初のハイブリッドIPトランシーバー。
  • LTE通信とデジタル簡易無線による通信を同時に運用するデュアルモードを搭載。
  • RoIPゲートウェイ VE-PG4(オプション)の導入により、エリア拡張やIP電話などの既存通信設備との連携も可能。
  • Bluetooth®機能を搭載し、ケーブルレスでの運用も可能。
  • 雨やほこりにさらされる環境でも安心して使えるIP67/57/54 の防塵・防水仕様。
  • 端末の位置情報をPCソフトやブラウザの地図上に表示できるGPS機能を搭載。

もう、何でもありなトランシーバーですね。

通信概念

メーカーが作成した、通信概念図は下のとおりです。

デジタル簡易無線が、法人しか使うことができない免許型だけなく、誰でもどんな用途にも使うことができる登録型も合わせることができるのがナイスです。

しかも、IP無線とデジタル簡易無線を同時に使うことができるなんて、もう、業務用トランシーバーとしては理想的です。

ただし、デジタル簡易無線の通信をIP無線に中継する機能はないようで、これができたら最高なんですけど。

工場や現場のデジタル簡易無線の通信を、偉い人とかが出先でIP無線を使って利用することができるなんて、どんなに効率の良い仕事ができるかと思っちゃいますが、流石にそこまでは行かないようです。

デジタル簡易無線は免許型か登録型のどちらかを選択

デジタル簡易無線の免許局と登録局は、使用する周波数などの基本的な仕様が全く異なるので、トランシーバー購入時にどちらかを選択する必要があります。

IP無線が、総務省による業務無線の免許を必要とせず、かなり自由な通信ができることを考えると、デジタル簡易無線も、使用用途に自由が効く登録型のほうが酔うように思えます。

デジタル簡易無線の免許型は、トランシーバーの保有者しか総務省から免許をもらえないこともあり、リースで使う場合も想定すると、デジタル簡易無線の登録型を選択しておいたほうが無難です。

 

ICOMって会社大丈夫なの?

ところで、このICOMって会社、一般の方はにはあまり馴染みがないと思います。

創業60年以上の歴史のある会社

ICOMは、大阪市平野区に本社を置く日本の無線通信機器メーカーで、アマチュア無線用トランシーバーの製造で世界的に有名な企業です。

創業が1954年ですから、もうそろそろ、創業70周年を迎える、歴史のある企業です。

アマチュア無線用トランシーバー製造で世界トップ

日本には、アマチュア無線用トランシーバーを製造するメーカーは、この他に、KENWOODとアルインコ、八重洲無線という4社がありますが、この4社の中でトランシーバーの売上が一番高いのがICOMです。

アメリカの国防総省にも無線機を販売していたこともあり、アマチュア無線だけでなく、業務用トランシーバーの分野でも実績を作りつつあるメーカーです。

アマチュア無線界でも後発メーカーでしたが、たゆまぬ技術的、営業的努力により、今ではアマチュア無線界で世界一のメーカーになり、今は業務用トランシーバーの製造に力を入れています。

無線機に詳しくない人には馴染みのない会社ですが、とても信頼できるメーカーです。

業務用無線機に革命を起こしているICOM

3月中旬発売予定のハイブリットトランシーバーIP-700は、今、業務用トランシーバーとして注目の的です。

発売とほぼ同時にレンタルで利用することもできるはずです。

まずは、レンタルでその性能を存分に試してみるといいでしょう。



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