いよいよ季節も春めいてきたということで、Jリーグは開幕、プロ野球はオープン戦真っ盛り、秋から開催したスポーツはいよいよ終盤で盛り上がっています。
スタジアムへGo!
スポーツの様々なシーンでトランシーバーが使われているということで、気候もだいぶ良くなってきたしということで、スポーツの現場でトランシーバーがどんな感じで使われているのかチェックしに行ってきました。
Jリーグが開幕したから、関東近郊の某サッカー場でJ2リーグを観戦ついでにレシーバーを持ち込み業務無線をチェック!
Jリーグはイベントの一種ですから、イベント運営会社がイベントを仕切りますから、イベントでは当然のごとくたくさんの業務用トランシーバーが使われ、頻繁に交信しています。
試合中のコーチの緊迫の無線をキャッチ!
しかし、サッカーはラグビーやアメリカンフットボールと並び、試合中にチーム内で頻繁にトランシーバーを使っています。
試合状況を高いところから俯瞰する
試合中は、監督やコーチはピッチレベルにあるベンチで試合を見ていますので、全体の状況をなかなか把握することができません。
自分のチームの選手の動きはトレーニングで散々やっているからまだわかりやすいかもしれませんが、相手チームの動きは、全体を俯瞰してみて初めて動きの意図がわかることが多くあります。
情報共有専任コーチがトランシーバーで連絡
多くのチームでは、スタンドの上の方にトランシーバーを持たせた自チームのコーチを配置して、相手チームの戦術や自チームの選手の対応の仕方などの情報をチーム内で共有しています。
審判同士もトランシーバーで情報共有
ちなみにJリーグでは、審判もまたトランシーバーを持ち、審判内で情報を共有しています。
例えばオフサイドの判定や、主審からブラインドになっているところでのファールなどを、トランシーバーを使い素早く情報を共有しています。
このトランシーバーの通信は、高度に暗号化された方式なので、一般の人は聞くことができません。
情報の内容とトランシーバーの機種
チーム内で共有している情報は、相手チームの選手の動きや、自チームの選手のコンディションなど、すぐにでも情報を共有した方がいいと思われる内容です。
トランシーバーは、主にデジタル簡易無線が使われているようです。
J2は、J1のように資金力が大きいチームが少ないので、1台10万円近い簡易無線のトランシーバーなんて買えません。
安価な、登録しだけで使えるレジャー用のデジタル簡易無線(登録局)が多く使われているようです。
J2でも資金力のある上位チームは予算規模もそれなりに大きいので、簡易無線でも免許局が使われています。
アナログチャンネルだあ
しかし、先日の某チームのトランシーバーにはびっくりしました。
このチームは老舗チームということもあり、トランシーバーは簡易無線に免許局が使われています。
簡易無線は2022年にデジタル方式に移行することが決まっていて、どんどんデジタル型に変わってきています。
簡易無線の利用者は、総務省の無線局情報検索というサイトで使用者と使用しているチャンネルをチェックすることができるので、この某チームの情報を事前に調べたところ、デジアナが混在している状況でした。
Jリーグの他のチームでは、デジアナ混在している状況では、チームスタッフはアナログでコーチ陣は情報漏洩の問題もあるのかデジタルを使っていることがほとんどでした。
そのつもりで試合中にいくつかある通信チャンネルをチェックしても、一向に某チームの通信がはいりません。
このチームはトランシーバーを使っていないのかと、双眼鏡でベンチを除くと監督の横にいるコーチの耳には黒いコードが伸びている。
ということで、トランシーバーを使っていることは間違いなさそうです。
もしかしたらデジタル簡易無線でも登録局かもとチェックしたけど反応なし。
ということは、特定小電力無線トランシーバー?ってチェックしても反応なし。
ということで、最後に簡易無線のアナログチャンネルをチェックしたところ「聞こえた!」
ということで、デジアナ共有の免許をお持ちのこの某チーム、簡易無線はアナログのトランシーバーを使っていたのでした。
アナログ簡易無線は情報漏洩を防ぐための装置がないので、比較的簡単に交信内容を聞くことができます。
緊迫の通信内容
肝心の通信内容ですが、対戦相手の更新と合わせて聞くとかなりおもしろいです。
相手がウィークポイントとして無線で注意を促したポイントを、もう一方のコーチがストロングポイントとして指摘していたりするのを聞くと、さすがプロ、っといった感じです。
コーチのトランシーバーを聞いていると、プロのコーチが真横で試合の解説してくれているような感じで、とても臨場感があります。
情報はあまり活用していないような・・・
しかし、せっかくスタンドの上の方から色々な指摘をしても、某チームのコーチはほとんど監督に話をしていないように見受けました。
せっかくの情報なんですから、もっと有効に活用すればいいのにと思いました。
ということで、Jリーグシーンでのトランシーバー利用に関するお話でした。